画像診断の専門医による読影が十分行われていない現状において、遠隔画像診断は少ない読影医でより多くのレポートをつけるためには必須のツールです。遠隔画像診断の医療の中での役割を明確化し、現行の医療制度や診療報酬制度に受け入れられるものにするための提言です。
・「医療行為としての遠隔画像診断」と「非医療行為としての遠隔画像診断」を区別した上で、現時点ではそれぞれ共存を図り、それぞれの医療制度や診療報酬制度における役割を明確にすることを提言します。
・現在の診療報酬で認められている中核病院を受信側施設とした遠隔画像診断の拡充を第一とし、その補完として、受信側医療機関の要件の見直しを行い「画像診断管理加算を取得している医療機関」での受信を可能にすることにより、診療報酬で認められた遠隔画像診断の受け皿を広げることを提言します。
・常勤医師が、ICT(遠隔画像診断)を活用して自宅等の保険医療機関以外の場所で読影した場合も、院内での読影に準じて算定できることされたことを拡充し、より短時間勤務の医師(非常勤医)も遠隔画像診断の技術を利用して、常勤医師をサポートすることができるように提言します。
・「遠隔画像診断支援サービス」は「医療行為」ではなくあくまでも依頼施設の主治医の診療・診断に対する支援(≒コンサルテーション)としての立場を明確化し、業界団体独自の事業者の基準や認定制度を設け、業界団体内で最低限の質の担保を行う制度を早急に構築することを提言します。