1990年代後半から2000年代前半にかけて放射線科医の独立開業、いわゆる「独立放射線医」の道を選択する方が登場し始めたことを紹介しました。一般的な診療科とは異なり、診療所開設という形態での開業が困難な放射線科医は、非常勤勤務を複数掛け持ちする場合や、個人事業主であったり株式会社設立を行い遠隔画像診断をするなど、大学病院と比較的大きな病院しか職場が無かった状況から大きな多様性をもたらす結果となりました。
その黎明期においては、そのような遠隔画像診断を主体とした業務形態は一般的に認知されたものではなく、今日のように広く認められるまでには先人の努力がありました。イリモトメディカルの煎本先生のインタビュー記事でその当時の様子が伺えます。
しかし現在においても、大学病院及び関連の中核病院が職場の主体である放射線科医が大部分であり、他科ほど開業が一般的でないことから、放射線科医がどのように独立開業、起業すればいいのか情報があまりありません。また、2008年の診療報酬改定以降、病院への診療報酬の重点配分が顕著となり、いわゆる働き方改革もあり、遠隔画像診断との関わり方も独立開業というよりは、病院に籍を置きながらアルバイトとして遠隔画像診断を行うのが大部分と思われます。
LLPテラークの岩崎先生が2012年に「遠隔画像診断の起業」というホームページを立ち上げられましたが、その当時から状況も変わってきています。
今後はこのブログで、遠隔画像診断での開業・起業について情報発信していきたいと思います。病院での勤務が物足りない方は参考にしていただければと思います。